今週のお題「お母さん、ありがとう」

今週のお題「お母さん、ありがとう」


母親っていうのは「子」を分身のように
思っているところがある。
思春期のころは、「所有物」扱いされることが
イヤでたまらなかった。


あるテレビで
「母の喜びは子にとっても喜びだが
父親の喜びは子には全く関係ない」らしい。
10ヶ月も、母親のお腹の中にいるのだから
当然…というコメントがあった。


私の母は、もうすぐ80になるが
至って元気で、ともすると200まで生きるか…と
錯覚してしまうほどだ。
その積極性は、親子か?…と思うほどで
アカを煎じて飲みたいくらいだ。


一番、「ありがとう」と言いたいのは
私に「音楽」をやめさせてくれなかったこと。
「絵画」「そろばん」「習字」などは
やめることができたが
「音楽」は許してもらえなかった。


決して裕福ではなかったが、
一度も「貧しい」と感じたことはなかったし、
「勉強」では弟にずっと引けをとっていたからか
諦めの早い私を叱咤激励して
「ムチと飴」を使い分け
私を「音楽」というレールから脱線しないように
守ってくれたのだ。
今、「音楽」が私の生活の一部になっているのも
母のおかげだと感謝している。



「産みの苦しみ」を味わったら
もっと母に対しての「ありがたさ」は
理解できたかもしれない。
ただ、口ケンカ的なことは昔よりなくなった。
それは
ふとした瞬間に「母の愛」が見えるから。


母は大好きだった「着付け」の仕事を辞め
90過ぎのおばを介護している。
おばと楽しそうに過ごしている姿を見て
「マネできないな」と思う。


母の日、
丸くなった背中を見て
「お母さん、ありがとう産んでくれて」そう心に呟いた。


「私を産んでよかった」
そんな生き方をしたい。