神の知恵

先週の日曜日、
今、小学校の教員をしている人が
ほんとに久々に教会の礼拝に来られた。
そして彼女いわく、
「もう、自分の知恵には限界があることがわかったから、
神の知恵に頼るんだ…そう思ったら、すごく楽になった。」


神の知恵といえば、
私が教師を浜松で勤めた時、こんなことがあった。


音楽の授業で
「キリーッツ」「きょうつけ!」
ガガーッ!!!!もの凄い机が倒れる音。
「礼」。という声が消され、バラバラに生徒が席に着き
2人、向き合っている男子生徒が立っていた。


ひとりは頬を抑え
もう一人は、
片手をゲンコツにしてプルプルさせていた。
「先生、早く止めて…」前の席の子が私にささやいた。


私は「なんて言ったらいいでしょうか」と祈りながら
二人の間に、立ちはだかった。
そして、
青ざめて睨んでいるゲンコツの生徒に向かい合った。
「人って怒るとこんなに青くなるんだ」と不思議に冷静に見れ、
バクバクしていた心臓も収まり一言
思いもしない言葉が口から出た。


「叩くなら、グーじゃなくてパーにしなさい」


クラス中、シーンとしていた沈黙が一気に笑いに包まれた。
見る見る青ざめていた生徒がピンクの頬になり
何事もなく、授業を始めることができた。


今思っても、不思議だ。
「パー」じゃなくて「チョキ」の方がよかったですって!?
いや、「チョキ」で眼つぶしじゃ危ないし…、
怪我しない「パー」がやっぱりベストだったと思う。
その当時の生徒は、
きっと私のこと忘れてないと思いますよ。