大切なこと

私へのアドバイスの中で
「頑なにひとりでやろうとしないで
人に甘えること…人を利用することも大切じゃない?」
と言われることがよくある。
もしかしたら、そういう所がないのが
人と変わっているのかもしれない。


「何もかも一人でやろう」とか
意気がっている訳でもないし、
いろいろな方のご協力によって
ここまでこれたことの感謝の思いは忘れない。
きっとコンサートだけの表面でなく、
私と話したらわかっていただけると思う。


人に役立ちたいとは思うことはあっても、
「人を利用する」気持ちや、
「人を踏み台」にしたりできない。
実際、そうされたことはありましたが
むしろ反面教師となり…、
その度に自分はしたくない…それが正直な気持ち。
それで有名になっても…いえ、
一時的な名声を得ても意味がないと思うから。
「神様が存続させるはずがない」と思うから。


それに、ずっとソロでやっていた訳ではない。
二人でユニットを組んでいた時期があった。
心が通いあっていたが、いつのまにか
「私は音楽をやりたいのであって
オウム真理教』から話しがあってもやりたい」
ちょうどサリン事件のニュースで騒がれている中だった。
彼女の口からその言葉が出た時、
私は身の裂ける思いで
「もう一緒にはできない」と言った。


「音楽の切れ目は、友情の切れ目。
一緒にできないなら、もう友達としての付き合いもない」
それが、最後の彼女の言葉だった。
そして、「THE BIRTHDAY」というファーストアルバムが
出る前に解散してしまったのだ。


方向性が変わってしまった以上
もう一緒に演奏することはできない。
だから、同じ方向を見れる仲間がいることは
素晴らしいことだし、いつかそのような
メンバーやスタッフに出会えるかもしれない。


まずはもっと自分を分析し、
掘り下げることによって、
「本物の言葉」が
「心の音」が溢れてくるのでは…と思う。