名前

先日、やっと私の車が届いた。
「う〜ん、気にいった!これにして正解!」
自動車販売の方に
「今は軽自動車でも、盗まれるんですよ!」
「え〜っ」毎日、毎時間見張ることなんてできない。
…そうだ!名前を書こう!
ピッカピカの車の室内に
「これでもかっ」って言うくらい
シルバーのペンで私のサインを入れた。
主人が
「ひぇ〜!!ラーメンのマークかと思った。
(いくらラーメン好きだからって、それはない!)
盗むヤツはどんなことしたって盗むから、こんな無駄なことして…」


半ば呆れていたが、
私は自分のものになったような気で満足だった。


私の大事と思われる物…キーボードもサインがある。
生徒が「いたずら書きしてある」って言われたことあったけど。
そういえば、うちの中で一番高価とも言える
10年以上前に買った30万の掃除機も
私の名が「これでもかっ」ってくらい書いてある。
う〜ん未だに新品みたいだが、
掃除機なのにホコリかぶって部屋の隅に。


名前を書くのは母譲りかもしれない。
引っ越しの時、ピアノのウラに名前を書いていたし、
そうそう、子供の時、なんでもかんでも
名前が書いてあり、
弟がパンツまで書いてあったことに腹を立てたこともあったな。
「パンツなんて忘れることないだろう?」
「あら、プールがあるじゃない。」
「誰が間違えるんだよ!」
「忘れた時すぐわかるじゃない?」
「はかないで着替えることはないんだから!」ってな話しが続いて
今思うと、
万が一忘れて名前があったら、もっと恥ずかしいかも。


私は子供の時から、名前が入っているのが
当たり前だったから、毛糸のパンツに
「けいこ」と刺繍されても
弟みたいに「間違える訳ないだろう」なんて考えもしなかった。


そういえば、
聖書に「わたし(神)はあなたの名を呼んだ」とか
「命の書に名をしるした」とか
名前って、その人自身だから大切。
大切に思っているからこそ書くんだ。


こんなにたくさんの人の中でも、ひとりひとり
例えば「本多馨子よ」みたいに神様は呼んでくれる。


名前覚えるのは
実は苦手…「御手洗(みたらい)さん」を「おてあらいさん」って。
「刑部(おさかべ)君」を「けいぶくん」と言って笑われた。
でも、そう呼べるでしょう?
いくらなんでも「米津(よねず)さん」を
「こめず(米酢)?さん」はNGですよね。